慈愛園とは
第一次世界大戦後の日本は、 貧困・病気・人身売買が後を絶たず、米騒動は全国規模での暴動となりました。こうした日本の状況に心を痛めた日本福音ルーテル教会宣教師会は社会事業を開始することを協会総会に提案し、1919年(大正8年)、その提案は承認されました。
初代園長となったモード・パウラス宣教師は、北米一致ルーテル教会婦人会の寄付を得て土地23100㎡を購入し、子供ホーム、婦人ホーム、老人ホームを建設しました。
モードは施設を「ホーム」と名付け、あたたかい家庭の雰囲気を体験させるため職員に父親、母親の役割を果たすことを求めました。今日、各施設のことをホームと呼んでいるのも、慈愛園設立当時のホームシステムに由来しています。さらに、パウラス宣教師は入所している人々に対して「愛情を受ける立場から、自ら他の人々の愛を分け与える人々になる」ことを求めました。こうした設立当初の思いは今日の慈愛園社会福祉事業の根底となっています。
- 法人名
- 社会福祉法人 慈愛園
- 創 設
- 1919(大正8)年
- 所在地(法人本部)
- 〒862-0954
熊本市中央区神水1丁目14番1号 - 連絡先(法人本部)
- TEL096-383-4515
FAX096-385-0510
E-mail:office@jiaien.or.jp - 事業所
- 慈愛園子供ホーム
慈愛園乳児ホーム
慈愛園老人ホーム
慈愛園ケアハウス
パウラスホーム
シオン園
熊本ライトハウス
熊本ライトハウスのぞみホーム
シオン園保育所
愛光幼児園
ひかり幼児園 - 法人理念
- イエス・キリストによって示された隣人への愛と奉仕の精神に基づき、利用者の個人としての人格を尊重し、心身ともに健やかに育成されるよう多様な福祉サービスを提供する。
また地域社会に於いて利用者の有する能力に応じた自立した生活を営めるよう支援する。 - 基本聖句
- 喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。
-ローマの信徒への手紙 12章15節-
創設者 モード・パウラス
1889 | (明治22年) | アメリカ・ノースカロライナ州の農家に9人姉妹の5女として 2月15日に生まれる |
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1899 | (明治22年) | 父を失う。母を先頭に子どもたち全体で農業を分担する |
1900 | (明治33年) | 11歳の時、日本伝道を決心する |
1914 | (大正3年) | レイノアライン大学を卒業する |
1918 | (大正7年) | 9月来日 |
1919 | (大正8年) | 慈愛園創立委員長となる |
1923 | (大正12年) | 4月7日熊本市外健軍村神水に慈愛園を作り、 子供ホーム、老人ホーム、婦人ホームの仕事を始め、 初代慈愛園長となる |
1926 | (大正15年) | 妹エーネ・パウラス宣教師も姉を助ける |
1941 | (昭和16年) | 戦争の影響により9月1日アメリカ一斉引揚げで熊本を去る |
1946 | (昭和21年) | 1月10日再来日 |
1952 | (昭和27年) | 社会福祉法人慈愛園を組織、その理事長となる |
1957 | (昭和32年) | 藍綬褒章受章 |
1959 | (昭和34年) | 4月退職、勲四等瑞宝層授与、5月帰国 |
1969 | (昭和44年) | 慈愛園創立50周年に来日 |
1978 | (昭和53年) | Gathering Up the Fragments 日本語版「愛と福祉のはざまに」を著し、 レイノアライン大学より博士号を授与される |
1979 | (昭和54年) | 慈愛園創立60周年に来日 |
1980 | (昭和55年) | 6月17日召天(91歳) |
1985 | (昭和60年) | 熊本県近代文化功労賞授与 |
沿革
1919 | (大正8年) | 慈愛園設立決議 |
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1920 | (大正9年) | 熊本市新屋敷町でモード・パウラスによる社会事業が始まる |
1923 | (大正12年) | 現在地(熊本市中央区神水)で子供ホーム、老人ホーム、婦人ホーム開設 |
1929 | (昭和4年) | クロンク(神水)幼稚園、ナスリースクール開設(後年独立) |
1947 | (昭和22年) | 広安愛児園開設(後年独立) |
1948 | (昭和23年) | ひかり幼児園、愛光幼児園、シオン園、シオン園保育所、母子寮(後年廃止)、 めぐみ幼稚園開設(後年独立) |
1950 | (昭和25年) | 別府平和園開設(後年独立) |
1952 | (昭和27年) | 社会福祉法人慈愛園を組織、愛泉・白羊保育園を統合(後年独立) |
1953 | (昭和28年) | 盲ろうあ児施設「熊本ライトハウス」開設 |
1954 | (昭和29年) | さくら荘「有料老人ホーム」開設(後年廃止) |
1956 | (昭和31年) | 熊本眼の銀行設立(後年廃止) |
1964 | (昭和39年) | 特別養護老人ホーム「パウラスホーム」開設 |
1974 | (昭和49年) | 慈愛園福祉相談所開設 |
1987 | (昭和62年) | 慈愛園ディサービスセンター開設 |
1990 | (平成2年) | 在宅介護支援センター開設、「パウラスホーム」訪問介護事業開始(後年廃止) |
1991 | (平成3年) | 軽費老人ホーム「慈愛園ケアハウス」新築 |
1993 | (平成5年) | 知的障害者更生施設「熊本ライトハウスのぞみホーム」開設 |
1995 | (平成7年) | 事業所内託児施設「ノーマンホーム」開設(後年廃止) |
2000 | (平成12年) | 「パウラスホーム」で介護保険事業開始 |
2009 | (平成21年) | 「慈愛園老人ホーム」訪問介護事業所開設(後年廃止) |
2010 | (平成22年) | 「熊本ライトハウスのぞみホーム」 知的障害者更生施設(旧体系事業)から障害者支援施設(新体系事業)へ移行 |
2012 | (平成24年) | 「熊本ライトハウス」盲部、ろうあ部 盲ろうあ児施設(旧体系事業)から障害児入所施設(新体系事業)へ移行 |
2015 | (平成27年) | 生計困難者に対する相談支援事業開始 |
2018 | (平成30年) | 慈愛園養育支援センターきらきら(里親支援施設)開始 |
2019 | (令和元年) | 慈愛園創立100周年記念式典挙行(11/16) |
2020 | (令和2年) | 障がい児・者地域交流ホール「さんさん」開設 |
理事長あいさつ
社会福祉法人慈愛園は、2019年に創立100周年を迎え、新たな100年に向けて動き出しました。このことは多くの関係者の皆様、地域の皆様のご支援の賜物であり、皆様方に心から感謝申し上げますとともに、あらためて地域との絆を強くしてまいりたいと願っております。
慈愛園は、乳児院、児童養護施設、養護老人ホーム、軽費老人ホーム、特別養護老人ホーム、障害児入所施設、障害者支援施設、保育所を経営している社会福祉法人です。
慈愛園の創立者モード・パウラスは「散らされた人々を集め、ひとりも失われないようにする」を園運営の基本理念に掲げました。地域福祉のあり方やニーズが増大し複雑多様化する今日、この基本理念をどのように地域福祉に結びつけていくかが問われております。また、職員一人ひとりがこの理念をしっかりと理解し、それぞれの働きにつなげていく、それがこれからの100年になるのではないでしょうか。
引き続き、慈愛園が果たす役割は大きいと考えており、慈愛園の基本理念のもと、福祉の向上と慈愛園の発展に向けて一歩一歩前進していきたいと念願しています。また、これまで同様、地域の皆様とともに福祉を進めていきたいと考えております。
今後とも、ご支援、ご指導、よろしくお願い申し上げます。
社会福祉法人 慈愛園
理事長 西浦 健輔